長兵衛塩(非加熱完全天日塩)

海水を満潮時に引き込み、専用のハウス内に設置された容器の中に継ぎ足しながら、最低でも3ヶ月近くかけて完成します。
天日塩を作るには海水の塩分濃度を高め、ナトリウムを析出させることが必要です。その際、濃い塩水(鹹水)を作る必要があり、一般的に枝条架や浸透膜などが使われますが、長兵衛塩は一切使用していません。
海水中には約3%の塩分が含まれていますが、およそ100gの天日塩を作るには3300gの海水が必要です。それを太陽の力だけで濃縮させて塩を作ります。
最初に結晶化するミネラル分(カリウムやカルシウムなど)を、後に析出する塩の結晶にまとわせるために、湿度管理をしながら、日中に1〜1.5時間おきに丁寧に混ぜ合わせ攪拌し、海水が減ってきたら、また海水を継ぎ足します。


塩の結晶の形や大きさで、味は異なります。
お料理に使うお塩として最適なタイミングで採取し、脱水させながら天日でさらに乾燥させます。
海水由来の粗雑物を手作業で除きながら、約3ヶ月をかけて長兵衛塩は出来上がります。
こうして作られた長兵衛塩は、約83%の塩分濃度のまろやかな塩味で、海を濃縮したような奥深い味がします。

